「AirPlay」とは、iPhoneの動画や音楽などのメディアコンテンツを、「対応機器」に出力できるiOSの標準機能です。
「対応機器」とは、Wi-Fi接続でiPhoneとリンクし、メディアコンテンツを中継できるハードウェアを指します。その具体的かつ身近な製品の代表が「Apple TV」です。
※2015年10月30日、第4世代のApple TVが発売されました。ここで紹介しているのは第3世代です。新モデルについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。※
Apple TV
Apple Online Store/¥8,200(税別)
※2015年10月30日、第4世代のApple TVが発売されました。ここで紹介しているのは第3世代です。新モデルについて知りたい方はこちらの記事をご覧ください。※
Apple TV
Apple Online Store/¥8,200(税別)
Apple TVは、単体ではインターネットで視聴可能な動画チャンネル――YouTube、Hulu、MLB.TV、ABC News……そしてiTunes Storeのコンテンツなど――をテレビで見られるようにできる製品です。テレビには別売りのHDMIケーブルで接続できます。
チャンネル自体は日本人には馴染みのないものばかりでパッとしませんが、2015年5月にバンダイチャンネルに対応したほか、iTunes Storeで購入済みの動画をテレビに映すことができ、さらに光デジタルケーブルによって購入済みの音楽をステレオやミニコンポなどにも出力できます。この点は、長くApple製品を使ってきている人には大きな魅力となっています。
そして、最大の魅力は、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスと「AirPlay」によって連係できる点です。具体的に、どんなことができるのか列挙してみましょう。
iPhone ー〈AirPlay〉ー Apple TVでできること
iPhoneアプリ内の動画や音楽をテレビやスピーカーで楽しめる
- カメラロール内の動画(や写真)をテレビで見られる。
- radikoのラジオ番組をステレオやミニコンポで聴ける。
- iPhoneで聞いている音楽をステレオやミニコンポで聴ける…etc
- iTunes Storeでレンタルした映画をiPhoneからテレビに映せる
iPhoneの操作画面を丸ごとテレビやモニタに映し出せる
- PowerPointのプレゼンテーションを大画面に出力する。
- iPhoneのゲームをテレビで遊ぶ。
- ニコ生などの生放送系アプリをテレビで見る。
この記事では、iOSの標準機能「AirPlay」の使い方を、Apple TVとの連係を例にして説明します。Apple TVひとつあれば、特別な目的がないかぎり、他のAirPlay対応機器を選ぶ理由もあまりないように思えます。光デジタルケーブル経由で手持ちのスピーカーを流用して音楽を高音質で楽しめるだけでなく、iPhone内のあらゆるコンテンツをテレビに映して楽しめるようになるのは、現状これだけです。
しかも、8,200円と安価。手頃な価格で、使い道のなかった「AirPlay」を最大限活用できる製品が、Apple TVなのです。
スポンサードリンク
AirPlayが使えるようにApple TVをセットアップする
まずは簡単に、Apple TVをテレビに接続したあとのAirPlayの設定について説明します。Apple TVとテレビを接続するためのHDMIケーブル、光デジタルケーブルは別売りですのでご注意ください。
1.本体をテレビやスピーカーにつなぐ
Apple TVの背面には電源ポート、HDMIポート、光デジタルオーディオポート、有線LANポートがあります。自宅にWi-Fiがあれば、最低限、電源ケーブルを差し、HDMIケーブルでテレビに接続するだけで使い始められます。
電源を入れると、初期設定が始まりますが、画面の指示に従ってWi-Fiや言語などを設定していくだけなので簡単です。
2.設定でAirPlayをオンにする
Apple TVのメイン画面で、リモコンを使って「設定」を開きます。そこに「AirPlay」という項目があるので「入」に設定しましょう。これだけでiPhoneでAirPlayが使えるようになります。
3.iPhoneでAirPlayが機能するか確認
iPhoneでコントロールセンターを開き、「AirPlay」が表示されるかどうか確認しましょう。iPhoneはApple TVと同じWi-Fi(ローカルエリアネットワーク)に接続されている必要があります。
AirPlayで動画や音楽をテレビに流す
準備が済んだら、もっとも基本的な使い方——動画と音楽をApple TVに流す——を試してみましょう。
1.出力先をApple TVに設定する
コントロールセンターから「AirPlay」を開き、「Apple TV」をタップして出力先を切り替えます。
2.動画を再生する
ここではiPhoneで撮影した動画を例にします。「写真」アプリで動画を開き、普通に再生します。するとiPhoneの画面が切り替わり、Apple TV経由で動画がテレビに映し出されます。
一時停止やシークは付属のリモコンか、iPhoneの画面上からも行えます。
3.AirPlayを停止する
コントロールセンターで「AirPlay」を開き、出力先を「iPhone」に戻せば通常の状態に戻ります。
YouTubeも同じ/iTunesの映画も同じ
同じように、コントロールセンターで出力先をApple TVに設定していれば、YouTubeアプリで動画を再生したときにも、自動的に画面が切り替わりテレビに出力されます(左)。また、iTunes Storeでレンタル&購入した映画も自動的にテレビに流れます(右)。iTunes Store内の映画にはDRM(デジタル著作権管理)がかかっていますが、Apple製品同士なので普通に再生できます。
iPhoneでレンタルした映画をテレビの大画面で楽しみたいといったときに便利ですよ。
radikoも同じ/ミュージックもApple Musicも同じ
同じように、コントロールセンターで出力先をApple TVに設定していれば、「radiko」で再生中のラジオ番組も自動的にテレビに流れます(上)。また、「ミュージック」アプリ内の音楽も自動的にテレビに流れます(下)。iTunes Storeで購入した有料の曲も、Apple Musicの曲も出力可能です。
→Apple Musicとは何?使い方は?という人のためのFAQ
どちらも映像はありませんので音声のみですが、Apple TVとミニコンポなどを光デジタルケーブルで接続していれば、高音質のスピーカーで聞くこともできます。
AirPlayミラーリングでiPhoneの画面を丸ごとテレビに映す
続いて、AirPlayの真骨頂ともいうべき「AirPlayミラーリング」を試してみましょう。これは「iPhoneの画面をワイヤレスで丸ごとテレビに映し出す」機能のことです。冒頭でお伝えした、「iPhoneとApple TVの連係」が最大限発揮できます。
iPhoneの画面に映っているものなら、ホーム画面からゲーム、ニコ生まで、さまざまなものをテレビの大画面で楽しむことができます。
1.出力先をミラーリングに設定
コントロールセンターで「AirPlay」を開き、出力先を「Apple TV」に設定。さらに「ミラーリング」をオンにします。
2.iPhoneの画面がテレビに映る
いきなり、iPhoneの画面がそのままテレビに映し出されます。本体のタテ・ヨコの回転にも対応。いろいろなアプリを開いてみましょう。
3.ミラーリングを停止する
コントロールセンターで「AirPlay」を開き、出力先を「iPhone」に戻せば通常の状態に戻ります。
プレゼンに使う
「PowerPoint」でスライドを再生すると、フルスクリーン表示になり、手元のiPhoneでレーザーポインタを操作できます。また、「Keynote」では手書き注釈が行えます。Apple TVのある会場なら、iPhone片手にプレゼンすることも可能でしょう。
ゲームを遊ぶ/ニコ生を見る
ゲームアプリや「ニコ生」など、通常のAirPlayには対応していないコンテンツも、AirPlayミラーリングならご覧の通り。左は「Real Racing 3」というレースゲームで、iPhoneはコントローラの画面に切り替わります。このように、AirPlayミラーリングでのプレイを想定したゲームアプリはけっこうあるようです。
以上、Apple TVをもとにAirPlayの使い方を説明しました。使い方次第ではいろいろなことができる楽しい製品&機能です。
コメント
コメント一覧 (1)
おかげさまであっという間にできました。
ありがとうございます!