「Cyclemeter」はその名の通り、サイクリングの記録を詳細に取れるアプリです。フィットネス系アプリの中では、いち早くApple Watchに対応したグループに属すでしょう。
既に別記事「Apple Watch対応フィットネス系アプリまとめ」にもメモしておきましたが、ここに長々と機能を列挙しても意味がないと思えるほど、詳細にデータを記録できるのが特徴です。
分かりやすいように、管理人の履歴からその「概要」と「グラフ」をご紹介します。
サイクリングのルートとマップ、バイクタイム(自転車のみの時間)、停止時間、距離、平均スピード、最高スピード、登り、降り、カロリー、平均歩数ペース、最高歩数ペース、バイク(自転車の名前)、気温、温度、風速……これで「概要」なのです。で、この概要の一部をグラフ化したのが右の図です。
もうこれだけでお腹いっぱいなのですが、管理人のように近場の移動手段としてのみ自転車を使うような者とは異なり、毎日自転車で通勤している方が増えていると聞きます。また、休日はクロスバイクで遠出をするのを趣味としている方も多いと聞きます。
そうしたサイクリング愛好者の方々には、「Cyclemeter」は外せないアプリなのではないでしょうか?現に、このアプリはワークアウトを終えた後、自動的にSNSにシェアする機能があり、アプリの試用ついでに、Twitterのハッシュタグ「#cyclemeter」を見てみたところ、愛好者たちがログをしきりに公開しているではありませんか。しかも、サイクリングだけではなく、ランニングやウォーキングに使ってらっしゃる方も多いようです。
たぶん、iPhoneを自転車のハンドルか何かに取り付けたり、サイクル・コンピューターというものまで装備されているのでは?と思えるほど、長距離をこなしている方が目立ちます。
そんなヘヴィ・ユーザーが多い中、ド素人の管理人がレビューを書くのもおこがましいのですが、気温も上がってきて自転車に乗る気も出てきたことと、いち早くApple Watchに対応した優良アプリを取りあげないわけにはいかない——ということで、ここでは使うさいの注意点を踏まえつつ、「体験レポート」的な記事をお届けしようと思います。
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iPhone版「Cyclemeter」の設定
「Cyclemeter」は無料アプリですが、Apple Watchで利用するには年額600円の「Elite」をアドオンで購入する必要があります。
とはいえ、まず無料版をiPhoneだけで使ってみて、合うか合わないか試してみるとよいでしょう。
で、まずはiPhone側でちょっとした設定をしておきます。
「Cyclemeter」右下の「その他」→「設定」を開き、「バイク」や「シューズ」を登録。さらに、距離の単位や体重、性別などを設定しておきます。さらに画面をスクロールし、「共有」も設定しておくといいかもしれません。TwitterやFacebookにログをシェアできます。
また、左下の「スポーツ時計」を開き、左上の「新規ルート」をタップすればルートを登録できます。自転車通勤している場合など、毎回決まったルートを走る人は、名前を付けて登録しておくとよいと思います。
設定したのはこれだけです。あとは、ちゃんとApple Watchに「Cyclemeter」をインストールすれば、サイクリングを始められます。
出発前にやるべき設定
スタート地点は護国寺です。ここから飯田橋まで南下し、適当に一周して戻ってくることにしました。
ちなみに管理人が近場への移動手段に使っているのは、「DOPPELGANGER 211 assaultpack」という折りたたみ自転車です。軽いので部屋の中まで運んでいます。タイヤの小さな折りたたみとはいえ、近所を回るには十分ですし、ママチャリを追い越すぐらいのことはできます。ネットで調べると通勤にも使ってらっしゃる方はずいぶん多いようです。7段ギアがついていて坂道もラクだし、スピードもじゅうぶん乗りますよ。
と、実際にサイクリングを始める前に、Apple Watchを設定しておきましょう。いくら手首の上でチラ見できるとはいえ、走行中にApple Watchを操作するのは危険です。
Apple Watchの「設定」→「一般」→「手首を上げたとき」を開き、「最後に使用したApp」に設定しておきましょう。これで、Apple Watchのスリープ解除後に、すぐに「Cyclemeter」が表示されるようになります。
そうしたら、Watch版「Cyclemeter」の登場ですが、起動するとiPhoneアプリを起動しろと表示されるので、iPhoneアプリを起動します。
すると、Watchアプリ側にマップが表示され、現在地を表示します。画面を左右にスワイプすると、スピードメーターや走行時間ごとの距離や時速の画面に遷移できます。
メイン画面の歯車のアイコンをタップして、コースや自転車の種類、停止を検知するかどうか、SNSにシェアするかどうかを設定しておきます。
これで準備完了。「スタート」をタップして時間が回り始めたら、iPhoneをカバンなどにしまって、サイクリングスタートです。
スピードメーターが気持ちいい!……しかし
自転車を走らせながら、手首をチラ見するとスピードメーターが上がっていくのが分かります。自転車通勤している人なら、時刻も確認できるのでペース作りに役立つのでは、と思います。
が、画面をスワイプして地図をチラ見すると、iPhoneとの同期が遅れているようで、リングがぐるぐる回っています。
自転車を停めて少し待つと同期され、現在地を表示してくれました。基本的にはiPhone側のアプリがログを取り、それをApple Watch側に表示しているため、これはやむを得ないでしょう。ただ、信号待ちの時間内にサクッと確認できるレベルではなかったのが残念です。
中間地点で小休止するには?
途中、小腹が空いたので自転車を降りて休むことにしました。
一時停止は、Apple Watch版「Cyclemeter」で「ストップ」をタップすればOKです。再開するにはもう一度「スタート」をタップすれば再開できます。
一時停止の操作はiPhoneアプリと連動します。休憩中にiPhoneの大きな画面で途中経過を眺めるのも面白いかもしれません。
サイクリング再開でクラッシュが続く
3時間ほど、徒歩でぶらついたあと再開しました。
Apple Watchの「Cyclemeter」で「スタート」をタップすれば再開するのですが、マップがぐるぐる回ってなかなか動きません。そのうち、アプリがクラッシュしてしまいました。が、ホーム画面からアイコンをタップすれば再スタートでき、ログも引き継がれていました。
しかし、信号待ちで動いているか確認したところ、いつの間にかぐるぐる回っていて真っ暗な画面が続いたり、アプリのクラッシュが連続することに……。といっても、結局これはWatch版の問題だと思われたため、アプリを落としたままゴールへと向かいました。
護国寺に戻ってきて自転車をとめ、Watch版「Cyclemeter」を再び起動すると、やっと持ち直したので、ここで「ストップ」→「完了」とタップすれば終了です。
iPhoneを取り出してログを見ると、問題なく記録されていました。休憩中の3時間もきちんと記録されていました。ついでに、Stravaにもログをシェアしたのですが、それも問題ありません。
結局ログを取っているのはiPhone側なので、極端な話、Watch版「Cyclemeter」がクラッシュしたとしても、iPhone側に問題なければいいわけです。Watch版はその一部をディスプレイするのと、リモコンとしてスタート&ストップをできるだけですから。
各種情報をディスプレイする機能が、試用した時点ではもどかしい感じで遅い。初代iPadを思い出させる挙動です。できれば、サッと手首を上げてチラ見したときに、リングのぐるぐるではなく、スピードメーター等を一瞬で確認できれば最高だと思うのですが。
とはいえ、この実験は5月3日に行いました。その後、5月9日になって「Cyclemeter」がアップデートされ、特にApple Watchにおける動作の改善が多数なされています。
詳細なサイクリングデータを取れることに変わりはありませんので、まずはiPhoneで試してみることをオススメします。
久々に長距離(といっても、8.3キロ)を走ったので、次の日から太ももが筋肉痛です。運動不足の方は、Apple Watchを口実にフィットネス系アプリで遊んでみると、ダイエットにも効果的かもしれません。
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