AppleMusiciTunes解約top01
Apple Watchの無料トライアルメンバーシップは3ヶ月で終了します。サービスの購読をオンにしたままだと、自動的にApple IDに請求が行きますが、オフにしていた場合は課金されず、自動的にメンバーシップが解除されます。

現在、Apple Musicの無料トライアルを楽しんでいる方で、継続する意志がない場合は、事前に自動更新をオフにしておくと安心です。


私は2015年7月3日にメンバーシップに入り、すぐに自動更新をオフにしていたため、3ヶ月後の10月3日、自動的に会員から外れることになりました。

となると、気になるのは、それまでのiPhoneやiTunesのライブラリがどうなってしまうのか? ということです。

この点に関して、すでに別記事でiPhoneの場合を紹介しました。


ここではiTunesライブラリがどう変わってしまうのか、実際に確認したので報告します。

iTunesより先にiPhone側で「iCloudミュージックライブラリ(以下、iCloud ML)」をオフにしていたことも影響しているのか、実にシンプルな結果となりました。

※iOS 9.0.2、iTunes 12.3.0で検証

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いきなり、楽曲データが消えた

無料トライアル終了後、iTunesを起動すると、次のような表示が出ました。

AppleMusiciTunes解約01「Apple Musicの登録は解除されました。」というダイアログが出るので、強制的に「OK」をクリックせざるを得ません。すると……

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……先ほどまで表示されていたアルバムがごっそりと消えてしまいました。

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iTunesのメニューから「編集」→「設定」(Macは「iTunes」→「環境設定」)を開き、「一般」タブを見てみると、それまであった「iCloudミュージックライブラリ」のチェックボックスが消えています。

iTunesの場合、Apple Musicの解約と同時に、iCloud MLへのアクセスは完全に遮断されてしまうようです。iPhoneの場合はなぜか残存しており、再生できると思ってタップすると再登録を求められるという紛らわしい仕様でしたが、このほうが「何が残り、何が消えるのか」はっきり分かるため、親切ではないでしょうか。

いったい、どのような曲が消えたのか?その条件とは?

もちろん、検証用に用意していたiTunesライブラリなので、どのようなデータが消えてしまったのか、簡単に把握できました。

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タップすると拡大します。
水色の部分が無料トライアル後も残存し、普通に再生できた曲です。共通した特徴は、パソコンの「Music」フォルダに保存されていたオリジナルデータだということです。

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一般的にiTunesライブラリは、ユーザーフォルダの「ミュージック」→「iTunes」→「iTunes Media」の中にあり、CDからリッピングした曲やiTunes Storeで購入した曲は、すべて「Music」フォルダに保存されています。

無料トライアル後に、曲が消えてしまわないか心配な方は、ぜひこの「Music」フォルダを外付けハードディスクなどに定期的にバックアップするようにしてください。

一方、トライアル後に消失したのは、表の赤色で示したタイプの曲です。共通した特徴は、パソコンの「Apple Music」フォルダに保存されていた曲か、またはiCloud ML上にあったクラウド上の曲ということです。

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Apple Musicから追加した曲やアルバムは、「ミュージック」→「iTunes」→「iTunes Media」の中の「Apple Music」フォルダに保存されますが、無料トライアル終了後は、フォルダごと消えてしまいます

何かの手違いで、「Music」フォルダ内の楽曲データが「Apple Music」フォルダ内の曲と入れ替わってしまうことがあります。そんなときは、面倒ですが、もう一度CDをリッピングして、「Music」フォルダに曲を保存するしかありません。

また、Apple Music解約後は、iCloud MLにアクセスできなくなるわけですから、当然For Youから追加したプレイリストやマイミュージックに追加していたオンライン上の楽曲データも表示されなくなります。

無料トライアル中に、自分のiTunesライブラリを守りたい方は次の記事も参考にして見て下さい。


iTunes Storeから購入した曲はどうなる?

買った曲ですから、もちろん残存します。ただし、上記の「Music」フォルダにダウンロードしていなかった曲の場合は、一時的に消えてしまうかもしれません。私の場合は、ファミリー共有で家族が購入した曲が消えてしまいました。これは、Apple Musicを利用している間、ファミリー共有している曲がiCloud ML上にあったためだと思われます。

とはいえ、iTunes Storeで購入した曲を再ダウンロードするのは簡単です。

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iTunes右上のアカウントをクリックし、「家族が購入したコンテンツ」をクリックします。購入者の名前を選択すると、購入済みの曲が表示されるので、雲のマークをクリックしてダウンロードすれば「Music」フォルダに保存されます。

同じ方法で、自分が購入した曲もダウンロード可能です。

その他:For You、New、Radio、Connectはどうなる?

  • For You……Apple Musicへの再登録を求められます。利用不可。
  • New……Apple Musicへの再登録を求められます。利用不可。
  • Radio……Apple IDでサインインしていれば、Beats 1だけは聴けます。その他のラジオはApple Musicへの再登録を求められます。一部利用可能。
  • Connect……Apple IDでサインインしていれば利用できます。利用可能。
これらは、iPhoneの「ミュージック」アプリと同じです。

ファミリー共有のメンバーはどうなる?

Apple Musicをファミリーメンバーシップで利用していた場合は、オーガナイザー(管理者)が購読を継続しない限り、個人メンバーシップとまったく同じ状況になります。つまり、パソコン内の「Music」 フォルダとiTunes Storeで購入した曲だけが残ります。

まとめ:iTunesで同期をするか、もう一度iCloud MLを利用するか

iTunesが本来自分の所有する曲だけになり、「すっきりした」と思う方も多いかもしれませんね。

今後は、昔のようにiTunesライブラリをiPhoneやiPadにケーブルで同期すると、混乱せずに使えるでしょう。ついでに、「設定」で「Apple Musicを表示」をオフにしておくとよいかもです。

こうしてみると、iCloudミュージックライブラリ(クラウド)とiTunesライブラリ(ローカル)の対比が目立ちます。Apple Musicは音楽ライブラリをクラウドに全部あずけて、ストリーミングで楽しむというスタイル。逆に、iTunesはパソコンに音楽ライブラリを全部あずけて、必要なものだけ同期するというスタイルです。

音楽ライブラリの「母艦」がローカルからクラウドへ移行しつつある、というのがApple Musicを使うことでよく分かると思います。

今やiTunesを利用して写真や連絡先、カレンダーなどを同期している人はどれだけいるでしょうか? 私はすっかりiCloudに頼っています。

新しい音楽スタイルを楽しみたい人は、もちろんApple Musicを再契約するのもありです。再契約した場合は、iCloud ML内の曲が解約前の状態に復活しますので、再開もスムーズです。

参考:Apple Musicに再登録するとiCloudミュージックライブラリ内の曲は復活するのか? 

逆に、「もうこりごり!」という方は、iTunesで音楽を楽しみましょう!


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