Apple Musicの無料トライアルメンバーシップ終了後、購読の継続をオフにしていると、自動的に解約となり、For You、New、Radioの一部を再生できなくなり、iCloudミュージックライブラリ（以下、iCloud ML）が表示されなくなります。

では、いったん解約したApple Musicを後日ふたたび契約した場合、iPhoneやiTunesのライブラリはどう変化するのでしょうか？

普通に考えれば、上記と逆のことが可能になるはずです。つまり、For You、New、Radioの一部を再生できるようになり、iCloud MLが表示されるようになる、と。

しかし、そこで疑問が生じます。

ということです。

無料トライアル中のiCloud MLには、CDからリッピングした曲やApple Musicから追加したプレイリストが保存されていました。それらはいったん解約したあともサーバーに温存され、再契約して支払いを済ませた後、そっくりそのままユーザーの手に戻ってくるのか？　たいへん興味をそそられるテーマですね。

さっそく確認してみました。

まずはiPhoneからApple Musicに再登録し、ライブラリがどう変化するのか確認しました。

「ミュージック」アプリを起動して、左上にある人形のアイコンをタップするとアカウントの画面になります。ここで「Apple Musicに登録」をタップして、個人（980円）またはファミリー（1,480円）を選択して、Apple IDで支払いを行います。

無料トライアルが終わっているので、月額料金が発生しますが、自動更新をオフにしておけば翌月に課金されることはありません。

参考：Apple Musicメンバーシップの自動更新をオフにする方法

再登録すると、「ミュージック」アプリの画面が変化し、Apple Musicが復活します。For YouやNewなどが表示されるようになりました。

さらに「My Music」を開くと、もともとiCloud MLに保存されていた曲が復活し、ライブラリに表示されるようになりました。ライブラリ自体はiPhone内の曲と「結合」されるようです。

「設定」→「ミュージック」を開いて確認すると、Apple MusicとiCloud MLが両方オンになっているのが分かります。

※再登録後も「Apple Musicに登録」という表示が出ていたのですが、20分ぐらいしてから自然と消えました。

無料トライアル期間中と同じように、Apple Musicから曲を聴いたり、My Musicに追加したりと、すべての機能がフルに利用できます。

iPhoneからApple Musicに再登録したあと、同じApple IDを登録しているiTunesを起動し、ライブラリにどんな変化があるのか確認しました。

ファイルメニューの「編集」→「設定」→「一般」タブを開き、「iCloudミュージックライブラリ」をオンにします。

すると、iCloud MLとの同期が始まり……

……曲が復活します。直前にiPhoneから追加したApple Musicの曲も同期されました。iCloudにある曲なので、すべてに雲のマークが付いていますが、ストリーミング再生およびダウンロードが可能です。

iCloud MLにはCDからリッピングした曲もきちんと温存されていました。

こちらがCDから取り込んだ曲。雲のマークをクリックすると、iCloud MLからダウンロードできます。

CDから取り込んだ曲の場合は、iCloud MLにアップロードされることでDRMが付くものと付かないものがあります。詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください。

参考：【検証】iTunesから「iCloudミュージックライブラリ」にアップロードされた曲がどう変換されるのか確認してみた

DRMが付いていない曲をダウンロードすると、パソコンの「ミュージック」→「iTunes」→「iTunes Media」→「Music」フォルダに保存されます。ここに保存された曲はCDに焼いたり、別のPCにコピーしたりも可能です。

Apple Musicを解約しても、iCloud ML内のコンテンツはそのまま残ることが、これで分かりました。無料トライアルが終わり、いったん中断していて、もう一度利用したくなった場合に、以前の状態に簡単に戻れるわけですね。（何年も温存されるかは不明ですが）

私もその1人ですが、気まぐれにApple Musicを利用したいという人には便利だと思います。

再契約後はiPhoneのライブラリは「結合」されるようなので、手持ちのライブラリが消えることなく、以前のiCloud MLと統合される点も親切ではないでしょうか。